飯能五行歌会2001年9月〜12月の作品       飯能五行歌会HOMEへ
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2001/09/25
 

石田郁子
 
さっさと探せ




新しい塒






ちゅんちゅん泣かないで

裸の木で
















 
救われている



みんな






しし座流星群の話に
力の及ばない



人間の







           
           

  井関貞子
           
 



絵だね




そう云う



炭火の暖ったかさ
エアコンでなく



ブ







 
時間だものね


お腹の空く



塾の子は云う


バナナみたいと

下弦の月を見て




 





葉かげに隠れ
こおろぎさん
秋をさがす
網戸を這い







  門田りよ子
  
身構える



今を見透かされ
懐かしさよりも
過去からの視線
不意に







 
眼から癒されていく

色づく中






ゆったり波打つ芒の群
離れてキリン草



足下で揺れるコスモス
 
流れ過ぎて行く
孕んで




一生の行方


時の大河



目の前に続く




 
若者気取り





恥ずかしさよりも


疾走








ペダルを漕ぎ




前スリットのスカ│トで

菊江 寛
 
誰がしたんでえ


こんな胃袋に



りんごにみかん











忘年会の翌朝は


 
小枝となる


ひとりの



早霜の奥武蔵に
踏まないように
草紅葉







 
知らない





幸せのつかみ方を

手は







する人の





他人のせいにばかり

 
食べ方



好きな



娘ふたりの

半分こ



おいしいものは





吉川幸子
 
思わず


ふっ







気合いの入った
人生謳歌しようと
娘から







  
泣いている


電話の向こうで
なのに娘は


一人暮らし


念願の







           
 
上昇中

うきうき度
澄みきって
身も心も
秋晴れに







 葛原りょう 
 
消すか



線を





人間が書き損じた
雪が降る



都心のビルに




 
突抜けてきた風
あなたを今


風は





飛び込んできた
わたしに






いっぱいだった
縫い目で



傷の





裏返せば



こころ







 
見つかった
やさしさが
今日の


辿っていくと
蟻の道








小久保 達
 








始まっている


生まれた時から

せいぜい87万時間
百年生きたとしても





 
言葉を探す



吐き出したくて

それを





何か






胸につかえている





 
思いを絞れ
言葉を削れ
ダイエット
私の心の
五行歌は









 
投げ出さずに掘り下げる

手を抜かずに掘り下げる

いままでの体験を掘り下げる
今の仕事を掘り下げる


自分の足下を掘る






 前川みち子
           
 
母は八十六才


同居を始めた


同じことをいう

なんどもなんども
その話は聞いたよ
にぎりかえしてきた
ギュッと




私を信じて



あたたかなぬくもり
にぎりしめた手

 
コ│ヒ│のにがさ
とがめられない
わかっていても
うそだと



それが






  森本いく子
           
 
日暮れ時


あらわになる
芯が




紅葉が進み

ゆらゆらと




 
閉じこめてしまいたい
命の籠の中に



誘いたい





テロリストを



花野に







  横山紘一
 
幸せな一刻



冬の日の




妻の声とが重なった
バロックの響に

透明な
陽の光





 
循環を観る






いのちの


















枯葉は静かに舞い落ちる
菊はその美を咲き競う

 
寒さ忘れた
ただ感謝

恵みの自然に
肌に秋空

目に青空